当時の石原信雄官房副長官は、河野談話をとりまとめた経過について次のように証言しています。
河野官房長官の談話は「従軍慰安婦」問題について日本政府が到達した認識と態度を表したものでした。お詫びと反省の気持ちをどのように表すか、それはその後長く議論されていくことになりました。
この問題が社会的な問題として、大きくクローズアップされるについては、名乗りでた被害者の存在が大きな役割を演じました。2002年11月現在韓国で政府に届け出て認定され登録された犠牲者は207名です。そのうち72名がすでに亡くなっておられます。台湾では登録された方のうち生存しているのは36名といわれています。フィリピン、オランダ、インドネシア、中国、北朝鮮、その他の国々にも名乗り出られた方がおられます。
いずれにしても多くの人がこの世を去ったか、名乗り出ることをのぞんでおられないのです。名乗り出た方は全体被害者のごく一部であることを忘れてはなりません。
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