ある意味では個人的にはむしろ、なぜまわりくどい基金制度にするのかということで、五十嵐官房長官にもお聞きしました。例えば厚生省側の援護局とか、そういうところを窓口にしてやる方法はないのかと。いろいろそこも検討対象にあったのだが、国の機関としてやっていくとほかの案件にも影響すると。あれは出来るのに、これは出来ないのかとか、必ずありますよね。そういうこともあるから、知識人の方々・・・の知恵を借りて、基金ということで運営をしていくと。それでもかなりの意は尽くせると思うからということでやったと思っています。
私個人はむしろ国が、マラリア問題のように直接にやりなさいと思っていました。あれも慰謝料として確か6万か7万の見舞金を一時的に出したんです。そういう方法もある。100点を取れないにしても30点あるいは50点程度でも意を尽くせば、やらないよりは理解してもらえる。関係者、犠牲者の心も癒させるだろうということでやりました。そういうことでこの慰安婦問題を基金制度でやっていくことになったと思います。しかも支給額は、十分ではないが医療費とかあるいは若干の生活の足しになるし、長い間の経済的、精神的苦労に応える面もあるという説明を受けましたので、これも一つの選択肢かなと理解したわけです。
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