デジタル記念館慰安婦問題とアジア女性基金
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 基金で活動した人々
 

中嶋 滋

元アジア女性基金運営審議会委員
1969年早稲田大学卒業。自治労本部に就職。90年自治労国際局長、95年アジア女性基金運営審議会委員、99年連合国際局長、2004年ILO理事。

中嶋滋氏
 
 

 結論的には、やはり関わってよかった。僕自身も非常に勉強になった。戦後補償問題から日本の歴史の問題、とりわけ韓国、中国をはじめとしたアジア諸国と日本との関係はいかにあるべきか。将来に向かってどういう関係性をつくりあげていくかということについて、学ぶ点が多かった。
 特に金田(君子=仮名)さんが私に与えた影響は非常に大きかった。彼女は、たまたま私の母親と同じ年でした。同じ時代に生まれて、生まれた場所が朝鮮半島か日本かの違いで、これだけの差ができてしまうということを考えるとき、当時の日本が彼女たちの人生に与えた負荷──あまりにも大きく深い傷を彼女に負わせている。その後金田さんが、「私が平凡な一生を送れたとしたら、あんたくらいの子どもがいたんだよね」と言われたときは、何とも言えない気持ちになりましたね。金田さんをはじめあの年代の人が受けた傷を、その息子の世代である僕がどういうふうに対応できるのか、すべきなのかということを非常に強く感じました。それだけでも僕にとっては非常に大きな教訓だったんです。
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